社会の動き

新100元札が登場 ATM・ニセ札発券機でトラブル発生 2015.11.13

2015年版の100元紙幣が11月12日に流通を開始した。中国人民銀行(中央銀行)はすでに新版紙幣のデザインを発表済であったが、ちょっと見たところ大きな変化はない。どこが新しいのだろうか?造幣工場に取材に出向き、専門家に話を聞いたところ、新版の百元紙幣には4つの新しい偽造防止策が施されていることが分かった。た。(人民日報2015.11.11)
1、色が変化する表面中央にある「100」の数字。
2、表面右側の縦方向に幅4ミリの色が変化するセキュリティラインがある。
3、表面右側に縦に並ぶ青色の番号を増やした。
4、円形方孔 (中央に正方形の 穴をあけた円形)の硬貨のデザインから100の数字に変更した。
本サイトを見た人は、自分の持っているこれまでの100人民元紙幣と比較してみては如何?

新100元札

中国で唯一の3元札「蘇三幣」 1万元以上の価値に  2015.11.13

2014年11月の話だが、3元札紙幣に1万元以上の価値が付き、多くのコレクターの注目を集めた。この3元札は「蘇三幣」とも呼ばれる、中国で1955年に発行された第二版の人民元、唯一の3元札。
3元札は黄緑色、表の両端に繁体字で「三元」と書かれている。上には「中国人民銀行」、下には「1953年」と書かれている。中央の絵柄は石橋の風景。この3元札は中国でデザインされ、旧ソ連に印刷を依頼したという。
某コレクターは、今後数年内に4万元以上に価値が上昇する可能性もあると言っている。(新京法)

「蘇三幣」と言われる3元札

顔認証技術で海外逃亡犯逮捕 整形しても見破られる 2015.11.13

◇顔認識技術:整形しても判別可能
上海警察によると、今年2015年に逮捕された容疑者の大多数は身分を偽っており、中には偽装した身分で過去に何度も中国に帰国し、誰にも気づかれなかった容疑者もいる。
18年前、寧波市の某企業の会長を務めていた謝仁良容疑者は金融詐欺罪に問われ、金を持って海外に逃亡した。1997年3月4日、上海警察は謝容疑者を金融詐欺罪で立件し、インターネットを使った調査・追跡を進めてきたが、長年成果は得られなかった。そんな中、今年3月に中国に入国した、張という中国系オーストラリア人が、顔認識技術とビッグデータ分析から、18年にわたって逃亡生活を続けていた謝容疑者であることが確認された。
 上海市公安局経偵総隊の曹陽氏は、「ビッグデータプラットフォームと顔認識などのハイテクを駆使することで、検挙効率が高まった」と語る。たとえ整形によって顔の特徴を変えたとしても、顔認識システムの目を誤魔化すことはできない。警察によると、人の目の瞳孔間の距離は整形しても変わらない。顔識別技術では、こういった不変の位置情報を通じてそれぞれの顔の特徴を収集し、すでに取得済みの顔の情報と比較し、判別するという。(人民日報2015,06.02)

中国産「Made in PRC」とは?2015.11.14

「Made in PRC」という表示を見て、どこの国で作られたものかわかるだろうか。「PRC」は、中華人民共和国の英文表記「People`s Republic of china」の頭文字を取ったもので、この表示は中国産を意味している。日本では、「Made in china」と表示するのが一般的だが、あえて浸透していない「PRC」を用いる真意はどこにあるのか。中国産を敬遠する消費者の目をごまかし、売り上げを伸ばそうとする確信犯的行為との専門家の指摘もある。
 家電量販店で販売されているスマートフォンカバーやネット販売商品で衣類、バッグ、靴、スマホ関連商品など多品種でこの表記が確認されている。ある弁護士の話では、2008年1月に発覚した中国製ギョーザ中毒事件以降に目立つようになり、現在も数は多くないものの流通しているという。

中国の爆買いが日本のサンマ漁にも影響 2015.11.20

最近の中国人爆買いについて、秋の味覚「サンマ」漁にも影響していると産経新聞に掲載されていた。
 岩手県宮古市の漁港では今年のサンマ漁が不振だった。例年は8月末から9月がサンマ漁のピークであるにもかかわらず、今年9月の宮古港では合計11日間にわたり、サンマの水揚げがなかった。「シーズンにもかかわらず1~2回しか水揚げがなかった週もある」と地元水産業者は狼狽している。異口同音に「公海で中国などの大型船が奪い尽くしている」と不満を露わにしている。
 そもそも中国にサンマを食べる文化があるのか。サンマを“爆漁”するほど、中国には市場があるのか。筆者が中国勤務時代には、サンマは市場で見たことも無く、食べたこともなかった。しかし2005年頃から現地在住の日本人に向けた特殊な水産物食材だったが、“デパ地下”での販売を経由して、中国人富裕層にもその存在が知られるようになった。中国市場で出回るサンマは、台湾産のものが多い。台湾漁船は、冷凍室を装備した大型漁船を仕立て上げ、ロシア付近の公海に出向き、数ヵ月にわたり漁を繰り返す。多いときで年間20万トンを水揚げするが、その半分を中国市場に流す。ところが最近、サンマ輸入国である中国が、公海での大掛かりなサンマ漁に参入を始めた。中国船が大挙して公海上に進出し、実験段階を経て、本格的な漁に乗り出すようになったのは、2014年からのことである。
 実際、上海ではサンマは一般家庭にほとんど普及していない。メニューが多様化する中華料理のテーブルにすら上ることはない。魚介類の主役といえば依然マグロ、サーモン、ロブスターである。中国人は焼き魚を食べる習慣がない。炒める・蒸す・煮るが一般的な中国料理方法である。

朝日新聞が中国人向けネットショッピング開設 2015.11.24

朝日新聞社は、中華圏からの訪日客向けの中国語ショッピング・レジャー情報サイト「日本購物攻略」を2015年11月24日に開設した。
 日本を訪れる中華圏からの旅行客に全国の祭りや季節のイベント、観光スポットのほか、電気製品や化粧品、食べ物、衣料、医薬品などの人気商品について最新のオリジナル情報を掲載する。スマートフォンとパソコンに簡体字と繁体字の両方で配信する。
また、店舗で使えるクーポンを配信するほか、国内の宿泊やツアーの検索ができるコーナーもある。
フェイスブックや「微信」などのSNSでも最新情報を配信する。
 URLはhttp://jpshopguide.com

中国の国民が所有する身分証は指紋情報入りですよ。 20015.11.25

マイナンバー制度導入で日本国内は話題騒然だが、日本では国民が身分証明書なるものを持っていない。しかし中国は昔から国民は全て身分証明書を持つことを義務つけられており、1990年代には皆、首から紅いヒモでぶら下げていたことを覚えている。
 しかし、2011年10月29日、第11期全国人民代表大会常務委員会第23回会議で、「『中華人民共和国住民身分証法』改正に関する決定」が審議・通過されたことから新方式の身分証明書(第2世代身分証明書)になった。改正後の「住民身分証法」では、身分証への登録項目には指紋情報も含まれることになり、初代身分証は2013年1月1日から使用できなくなっている。但し、黒孩子(戸籍無しの人)の約1,300万人は持っていない。

写真右が現在の新身分証明書

中国にある200箇所あるガン村の現状 2015.11.26

マレーシア在住の中国系女性・唐米豌さんは2002年から7年間、中国のガン村で患者を支援するボランティア活動を自腹で続けてきた。2009年、彼女がガン村の惨状をまとめた文章を発表して以来、中国政府のブラックリストに載せられ入国禁止となったそうである。以下のその報告を紹介する。
 中国には200か所以上のガン村が存在するといわれている。唐さんは広東省の医療チームに同行し、河南省の30か所のガン村を訪れていた。これらは皆外国人が立ち入り禁止の地域であり、一部の村の入口には柵が設けられており、村に入っても勝手に質問したりしてはならない。むろん写真撮影は絶対禁止である。
 湖北省に唐河という河があり、河南省の区域に入ると唐白河と呼ばれた。川沿いには200か所以上の村があり、各村の世帯数は200余りで、人口は約1千人。そこの外資系企業の工場が汚水を川に垂れ流しているため、唐白河全流域がひどく汚染されている。沿岸の村の人々はその川の水で生活しているため、多くの村民が末期ガンを患っていた。医療チームの女性看護師は、一度その川の水で手を洗っただけで、指が腐乱しだしたという。
 医療チームに同行してガン村を訪れた初日に、一人の医者が私に告げた。「この子は末期ガンで、もう長くありません。半年以上体を洗ってないし、寝返りをさせてあげる人もいません。この子の髪の毛を洗ってあげましょう」と。唐さんはこの子供の身体を引っくり返したら、背中には本よりも大きな空洞ができている。しかも寄生虫がいっぱいいるではないか。我慢して傷口を処理したという。この児童は半年以上排便していないガン児童だったことからお腹がどれほど大きいか見て吃驚したという。
 これらの子どもたちは成長する機会もなく、明日もない。しかし、子どもたちは口を揃えて、「亡くなる前に一粒のキャンディを食べたい」と言ったそうだ。唐さんは自腹でたくさんのキャンディを買ってきてみんなに一缶ずつ配った。
 河南省のガン村では、植物がまったく生えなくなった。村民らは田植えができない。汚染された川の水で畑を灌漑できないからだ。だから綿花以外は、野菜も米も、何も育てられない。
実際には、ガン村のたくさんの写真を公表できない。恐ろしすぎるからだ。だれもがきっと怖いと思うからだと言っている。
(ガン村の子供たちの写真は強烈過ぎて掲載しません)

中国の食品安全性問題 2015.11.26

中国では相変わらず食品偽装が相次いでいる。以下その事例を紹介する。
1)浙江省瑞安市の乳飲料メーカー(2015.11.26温州晩報)
  返品された25万個の商品の賞味期限を書き換え再度販売
2)重慶市(2015.07.29華龍網)
  重慶に住む妊婦が賞味期限切れの紙パック飲料を提供された。苦情を言われ
  た店員は「賞味期限が過ぎていても飲めないわけではない」と答え、自分で
  飲んで見せるという行為に出た。
3)産地偽装は日常茶飯事(2015.06.23新華網)
  各地の追跡システムが統一されておらず、ずさんな管理が行われている。
  ツバメの巣:輸入元が本物のパッケージに偽物を詰め替えるという手口。
  他にクコの実(漢方材料)の偽装や、地方の特産品など。
4)ネズミで作った「羊肉もどき」(2015.05.20参考消息網)
  ネズミの肉を羊肉のように加工して作ったラムチョップや衣類用染料など
  を混ぜて作った豆腐、かびの生えた小麦粉で作った麺など。
中国へ出張や駐在で行くときは、必ず抗生物質を持参すること。正露丸では効かないことがある。

ひどすぎる北京の大気汚染(AQI) 2015.11.30,12.01、12.08

中国では今や天気予報と共に大気汚染(AQI)のチェックが欠かせない常態である。スマホ向けに多数のアプリが用意されており、都市ごとに大気の質を示すAQI(大気質指数)が表示される。
11月30日の北AQIはこれまでよりも最悪のAQIだ。北京市内の場所にもよるが490~520。北京市民はこの劣悪な大気汚染状況のなかでマスクをかけて歩いている。人体の器官系が犯されている。
◆2014年の中国大気汚染ワースト都市5位までは以下の通りである。
1 石家荘(河北省)2 邢台(河北省)3 唐山(河北省)4 邯鄲(河北省 )5 保定(河北省)と全てが河北省である。その西側にある石炭利用による煤煙と工場の環境対策の遅れが原因。急速に発展した工業都市が特に大気汚染がひどい。
◆11月30日夜の北京はPM2.5の濃度は一部地域で1立方メートル当たり1000マイクログラム近くに達した。中国の環境基準の約28倍である。非常に人体に危険な状態である。
◆12月1日の北京は灰色の濃い霧に覆われ、肺に深く入り込む有害な微小粒子状物質PM2.5の濃度が、1立方メートル当たり598マイクログラムに達した。米大使館によると、この値は世界保健機関(WHO)が上限値として推奨する1立方メートル当たり25マイクログラムを大幅に上回っている。
 数百キロ離れた山東省の省都済南市でも、1立方メートル当たりの数値は400マイクログラムを超えた。また北京と上海発の空の便は30便以上がキャンセルとなった。
 北京の日本大使館は1日、在留邦人らに対し、室内の空気清浄機を最大出力で使用し、人の活動範囲に配置するなど、対策の強化を呼び掛けた。
◆12月7~北京で赤色警報。微小粒子状物質PM2.5の濃度は1m3当たり270マイクログラムを超え、深刻な汚染となっている。7日午前0時に発令した「オレンジ色警報」を7日午後6時半(北京時間)に赤色警報に引き上げた。(中国のAQI表は下記画像)
◆河北省の廊坊市:ナンバープレートの末尾の数字による交通規制を行う代わりに、7日午前6時から路線バスを一時的に無料とする。路線バスの無料化は、同省の保定市でも8日から実施される。

ひどい北京の大気汚染出典 military38.com
11月28日の北京市内道路EXPRESS提供
中国のAQI(大気質指数)

中国の労働者の平均年収は3万元(579千円) 2015.12.08

12月7日の広州日報の記事に、中国労働者の2014年の平均年収は30,197元(約579千円)だったことが、中山大学社会科学調査センター(広州市)の調べで分かった。世帯収入の格差は20倍を超えているという。
同調査はチベット自治区と海南省を除く全国29省・自治区・直轄市で実施。401の農村コミュニティーと14,226世帯、さらには労働者23,594人から回答を得たとなっているが、データの信憑性は如何に。
◇地域別
 東部:33,624元(約645千円)
 西部:28,246元(約542千円)
 中部:26,960元(約517千円)
◇男女別
 男性:33,697元(約646千円)
 女性:23,288元(約447千円)
 全国で世帯収入が最も高い2割の世帯の平均は153,546元、最も低い2割の世帯の平均は7,155元と、約21.5倍の開きがあった。世帯間格差は農村部で特に深刻で、農村世帯だけを比べた場合の差は約27倍に達した。都市部の世帯間では約12倍となっている。労働時間は週平均で約45時間。残業する労働者の比率は外資合弁企業で最も高かった。
 同調査はチベット自治区と海南省を除く全国29省・自治区・直轄市で実施。401の農村コミュニティーと1万4,226世帯、さらには労働者2万3,594人から回答を得たとなっている。

中国人が感じた2015年はどんな年だったか  2015.12.13

日経新聞広州支局からの記事で、「中国の街角や農村で200人に今年を振り返ってもらった」があったので転載引用してみるが、上位10ランクまでは以下の通り。但し、たかだか200人からのアンケートなのでその真意は怪しげである。
 1位:「一人っ子政策」の廃止
 2位:今夏の中国株の急落
 3位:中国経済の減速
 4位:仏パリの同時テロなどテロ行為の活発化
 5位:「抗日戦勝70年」を記念する軍事パレード
 6位:人民元の切り下げ
 7位:不動産価格の低迷
 8位:日中関係の改善
 9位:反腐敗活動で大物の拘束相次ぐ
 10位:習近平主席と台湾の馬英九総統のトップ会談

北京のマイカー通勤族、毎月の「渋滞コスト」全国トップ 2015.12.14

地図情報・ナビゲーションサービス大手の高徳集団が24日に発表した「2015年第3四半期中国主要都市交通分析報告書」では、今年第3四半期(7月~9月)、北京のマイカー通勤族は朝晩のラッシュ時、1時間の移動時間のうち30分間は深刻な渋滞に巻き込まれていたとある。
 同報告書は、1カ月の勤務日数を22日、1日の通勤時間を2時間とし、社会保障当局が発表した北京の2014年度平均賃金(6463元)を基準として、時間をお金に換算した。
その結果、渋滞によって発生する北京の通勤族の時間的コストは毎月808元(15,342円)に達し、全国トップとなった。報告書では、経済が発達し、基本給が高い都市ほど、渋滞による損失は大きくなる。毎月渋滞によって発生する時間的コストが600元(11,400円)を上回った都市以下の通り。
 北京(808元)、広州(753元)、深圳(728元)、上海(649元)、大連(628元)、天津(601元)。「人民網日本語版」2015年11月25日から転載)

珍事:福建省福州長楽国際空港で「異常なしの旅客機に消火剤」 2015.12.17

福建省福州長楽国際空港で12月10日、「旅客機のエンジンから火花が出た」と通報を受けて駆けつけた消防隊が、あやまって同型の別の旅客機に消火剤をかけるという珍事が起きた。これにより異常のなかった航空機は離陸できず、エンジン交換という大きな損失を被った。
中国国際航空CA1822便(北京行)は、滑走路で離陸準備中にエンジンから火花が発生。後続の福州航空U6577便の操縦士が気づき、CA1822便と管制塔に連絡した。まもなく消防隊が到着したが「消防隊は、何か勘違いして異常のない福州航空の旅客機に消火剤をかけた」と目撃者はミニブログなどで明かした。2分後、救援活動は火花が出たCA1822便に移ったが、FU6577便は泡状の消火剤に覆われて真っ白になった。
 FU6577便は搭乗口に牽引されて戻り、乗客が降車。エンジン洗浄や機体点検などの作業が行われた。
まさに中国ストーリでした。

中国人民大学教授就職部長:蔡栄生が「高考」入試で多額の賄賂 2015.12.22

中国の中央規律検査委員会は大学の管理者まで反腐敗調査の輪が広まっている。
 南京市中級人民法院(地裁)で12月3日、受験生の保護者らから賄賂を受け取ったとして収賄罪に問われた中国人民大の学生募集・就職部元部長、蔡栄生被告(50)の初公判が開かれた。
起訴状によると、蔡被告は2005年から2013年までの間、受験生や学生ら44人に対して合否判定や専攻科目の変更などで便宜を与え、その保護者ら30人から現金2,330万元(約4.4億円)を違法に受け取ったとされる。蔡被告は罪状認否で全ての起訴内容を認めた。
 「高考」は、一発勝負の試験の点数で志望校・学科への進学の可否が決まる全国共通入試で、2015年は942万人が出願した。ただ例外的に各大学が独自に筆記試験と面接を実施し、さらに「高考」で一定の点数を取れば入学できる制度もある。
蔡榮生:北京清華大卒、中国人民大学(経済学博士)、中国人民大学教授

中国に「滑雪候鳥族」(スキー渡り鳥族)が増加     2016.01.16
2020北京冬季五輪誘致成功で?

昨年11月に上海豫園旅游商城は、北海道占冠村にあるスキーリゾート施設「星野リゾートトマム」の株式100%を約183億円で買収すると発表したが、中国で「滑雪候鳥族」と呼ばれる人々が出没している話がある。
「滑雪=スキー」、「候鳥=渡り鳥」を言うが、冬の間、深刻な大気汚染が続く都市部を脱出し、スキー三昧の日々を送る人々が増加するなど、五輪効果で中国にスキーブームが到来しているのか?
 2022年冬季五輪招致に成功して以降、雪上競技が行われる河北省張家口市崇礼県のスキー場の知名度は急上昇。北京や天津はもとより、深圳や上海からもスキー客が訪れている。崇礼県のスキー場周辺に急ピッチで建設されている郊外公萬を購入し、スキーシーズンの1~2カ月間、崇礼県に滞在。「身も心もすべてスキーに投入する」(新華社通信)という「渡り鳥族」という新たな群体が生まれている。
◇中国のスキー人口
1996年:1万人未満、2010年:500万人、2014年:1,000万人突破、現在:2,000万人。
「スキー人口の定義」とは2年続けて、毎年最低1回はスキーをする人。中国では一生に1回だけスキーを体験した人もスキー人口に数えられている。このため、2010年の500万人は25万人程度となる。

写真は大連普蘭店市安波鎮にある日系企業が運営する安波温泉スキー場

中国各地で1月初旬から相次ぐデモ          2016.01.26

デモの訴えは様々だが、公安局の強制解散や逮捕が続出している。以下は各地の大規模デモの内容である。
◇江西省南昌市で1000人のトラック運転手が抗議デモ(1月4日~9日)
 江西省南昌市市政府が市内の多くの区域で旧型の廃棄物輸送トラック使用禁止する新規定に反対し、今月4日から約千人のトラック運転手が抗議デモを行った。8日には、警察は抗議デモを鎮圧し70人以上のトラック運転手を逮捕。9日には、逮捕された運転手の家族らが運転手を釈放するよう当局に要求する抗議デモが起きた。南昌市には約4000台の旧型廃棄物輸送トラックが運行、運転手は2015年末に突然、規定の変更を聞かされたという。新規定により数千人の運転手が失業するとみられている。
◇北京市で投資被害者の数千人が国家信訪局に陳情デモ(1月10日)
 1月10日、中国のネット投資会社「e租宝」の投資被害者数千人が、市民の「直訴」を受けつける北京の国家信訪局に集まり、集団陳情した。当局は大勢の警察官を現場に派遣し、陳情者を解散させたり、隔離したり、さらに数百人の陳情者を逮捕した。
◇広西省河池市 数万人の農民が抗議デモ(1月11日)
 1月11日、広西省河池市の村で数万人の農民が抗議デモを行った。デモは、土地を徴収された農民に毎月支給されていた生活保障金が支給停止されたことが原因。道路を埋め尽くす数万人の農民の大規模な抗議活動となった。警察は数人の村人を殴打し逮捕したが、その後大勢の村人が警察署へ押しかけ、村人は釈放された。
◇数万人のタクシードライバーがストライキ(1月11日~13日)
 広東省東莞市、江西省南昌市、江蘇省南京市の数万人のタクシードライバーが、大規模なストライキを起こし、車両レンタル料の値下げ、保険料の免除、タクシー業界の独占禁止を求めた。
 広東省東莞市;デモに参加した多くのタクシードライバーが警察から殴打され、11人を逮捕。
 江蘇省南京市:タクシーが政府専用車に衝突、デモ参加者が政府専用車をひっくり返す騒動が起きた。
 警察は数人のタクシードライバーを逮捕。
◇江蘇省の学校で有毒物質 学生に健康被害(1月15日)
 1月15日、江蘇省常州市の外国語学校の学生と保護者が市政府で集会を行い、多くの人が警察から殴打され、数人が逮捕された。昨年12月から、この学校の学生と教師が、目まい、嘔吐、咳、鼻血、湿疹などの症状を相次ぎ訴えた。一人の学生はリンパ癌と診断された。学校付近の元農薬工場の跡地から漂う悪臭が原因ではないかとみられている。

世界偏見地図から中国各地の人を見る          2016.02.07

最近「世界偏見地図」という名のイラスト集が人気という。このイラスト集作者は、ブルガリア人デザイナーのヤンコ・ツヴェツコフ氏。この地図は異なる角度から我々の住む地球を描き出しているが、アメリカ人から見た中国は巨大スーパー、日本はトヨタ、韓国はサムスンと定義している。(下記地図を参照)
また、その偏見から中国各省・都市の人に対する偏見から以下のように記述している。
北京人=心配性
台湾人=ゴシップの達人
陝西人=肉挟饃の基準制定者
四川人=中国人パートナー
貴州人=ウォール街の狼
甘粛人=両会代表
チベット人=豪雪地域の雄鷹
新疆人=温かい人々
寧夏人=地球の長
江西人=ドラマ好きのオタクの天国
山西人=転職した石炭成金
湖北人=都市の人は遊ぶのがうまい
福建人=追い風少年
内蒙古人=馬に乗ったコンピュータ・オタク
海南人=航海王
吉林人=東北のスパイ
湖南人=天使の愛くるしさ
厦門人=寝ながらお金を数える
安徽人=愛情狂い
河北人=赤ちゃんもストレス
重慶人=そろばんの神
広東人=心配と残業の奴隷
上海人=全国富裕連合会
広西人=自然が大好き
遼寧人=全国民の書記
山東人=龍門旅館
黒龍江人=米の聖闘士
河南人=東方神起
天津人=鋼鉄の侠客
江蘇人=宝くじ天国の天才ギャンブラー
雲南人=「地雷撤去の達人」
香港人=粉ミルクのリーダー
浙江人=華の家族
(人民日報2016.01.05)

世界偏見地図(人民日報から転載)

天津港でスタバ商品(瓶コーヒー)の密輸多発 4億円超 2016.02.17

天津港でスターバックス製品の密輸入事件が繰り返されている。これまでに55件が立件され、関連価格は累計で2,500万元(約4億3,600万円)を超えた。天津税関は16日、押収品の競売会を実施した。
 天津税関で2015年に集中取り締まりを実施。5件を立件、関連価格累計2,500万元超。また2月8日の春節(旧正月)前にもスターバックス製品の申告価格を再度分析、北京・天津の企業が、輸入に際し実際の取引よりも、30%ほど低い価格で申告(走私=密輸扱い)していた。
 天津税関は、押収した米国産スターバックス瓶珈琲製品1,680ケースを16日に競売。最低価格18万7,645元で開始、、女性が19万元(約330万円)で落札。競売された製品は、品質保証期限が早いもので3月4日(700ケース)で、最も遅いものでも4月4日(840ケース)であることから、現金化しようと思えば、かなり速いペースで売る必要があるという。(天津網)

中国人富豪家の資産海外持ち出し方法          2016.03.04

中国人による個人資産や会社資産を海外へ持ち出しする方法は、いろんな手法があるが、その具体例を列記する。
1.香港の両替商を利用
 香港には民間の両替商が1200余りもある。香港金融管理局は引き締めを強めている。
2.小切手に換えて持ち出す
 多額でも中国の闇市場で小切手に換金、通関時に見つかる心配も少ない。
3.複数人で持ち出し限度額いっぱいまで海外に送金
 個人が海外に送金できる上限は年5万ドル(約570万円)。
 家族それぞれの名義で口座を作ることで、合算すると上限を超える送金が可能になる。
4.現金をそのまま持ち出し
 最も原始的な手段。持ち出し可能な現金は最高2万元(約35万円)。
 それ以上持ち出そうとしても見つかることが多い。
5.中国国内の銀行口座を海外不動産の担保にして貸し付けを受ける
 合法な手続きが可能。
6.カード利用枠を現金化
 海外でクレジットカードやデビットカードを使い高額商品を購入した後、返品し現金化。
7.貿易会社の業務を利用
 貿易会社の取引で額を詐称し、現地の口座に資金を移す。

北京公安局:外国人向けネットで査証申請予約サービス開始 2016.03.06

北京公安局は3月6日、外国人を対象とした査証(ビザ)申請や口岸(国境出入国窓口)ビザ申請に関するオンライン予約サービスをスタートすると発表。これにより、北京で就労・生活する外国人にさらなる便宜が図られることになる。(新華社)
北京市公安局出入国管理局の担当者談。
◇予約サービスは3月8日からスタートする。外国人の申請者は、北京市公安局民生サービスサイト(www.bjgaj.gov.cn)の「出入国管理事務大ホール」ページで関連手続きを行うことができる。
◇ビザ申請の予約希望する人は、「出入国管理事務大ホール」の「外国人ビザ申請」画面で、必要手続きを行う。
◇外交部(外務省)から授権された機関又は口岸ビザ担当部門に登録されている北京当局から招待を受け、緊急の仕事や工事で急ぎ中国入国を希望するが、在外中国大使館でビザ発給申請を行う時間がない外国人は、「出入国管理事務大ホール」の「訪中外国人口岸ビザオンライン申請システム」画面で、口岸ビザ発給申請予約を行うことができる。

北京市禁煙条例:10か月間で罰金1,800万円を徴収    2016.04.24

北京市が昨年6月に施行した中国史上最も厳しいとされる「禁煙条例」で、摘発された違反者が今年3月末までの10カ月間で1,331人に上ったことが、中国メディアの報道で明らかになった。罰金総額は105万4,700元(約1,800万円)。条例施行に合わせて組織された“密告ボランティア”たちも、多額の罰金集めに貢献したとみられる。
 ◇北京市禁煙条例・・・屋内での喫煙を全面的に禁止する。
①駅、空港等公共交通機関、オフィスビル、病院、ホテル、レストランなどの公共施設が対象。
②学校から100m以内での煙草販売禁止、待ち合わせの列などでの喫煙禁止。
③違反者:個人罰金最高は200元(約3,400円)、会社や飲食店などが違法に喫煙場所を設置した場合の罰金は最高3万元(約51万円)。
今回の条例施行の際、違反して喫煙をした人を見つけて写真撮影するなどして当局に報告するボランティア制度を導入。一時は10万人規模に増員している。

浙江省でATMから白紙の100元札が出てきた       2016.04.25

今年3月中旬、金額で1万元を引き出した浙江省のある町に住む女性が、引き出した現金の中に「白紙の100元札」が3枚紛れていることに気がついた。
○「白紙の100元札」は大きさや厚みなどは、100元札とまったく同じで、隅に「2010測定試験専用紙幣」とあった。
○警察が、銀行及びこのATMをメンテナンスする会社(銀通)に確認したところ、銀通は、前日にこのATMのメンテナンスをしていた。
○メンテナンス終了後には、そのATMが正常作動するか否かの確認をするため、「白紙の100元札」を使って試験運転することが分かった。
○この「白紙の100元札」は、メンテナンス終了後に通常は抜き取られるものが、忘れられてATM内に残ったものであることが判明した。
少なくとも浙江省のこの町では初めてとのこと。色が全く違うので、少しでも確認すれば発見できそうなので、ATM前で確認すること。

中国初の黄河地下「蘭州地下鉄」トンネル1号線貫通 2016.05.09

5月9日午前、黄河蘭州区間の地下40mの場所で、中国鉄建十四局集団の全断面トンネル掘進機(TBM)「金城四号」が黄河北岸から通風孔を通り、中国で初の黄河を貫通する地下鉄となる「蘭州地下鉄」のトンネル1号線右車線の貫通に成功した。総費用は不明。
◇黄河貫通地下鉄
 全長約2119m(うち黄河通過部分の距離317m)
 深さは最も深い所で36.5m、最も浅い所は19.5m。
◇京葉線東京駅は地下29.19mとされている。

食通にとって最も幸せな都市ランク(揚子晩報) 2016.05.12

中国国内100都市を対象に、2015年の評判・グルメに対する需要・待ち時間・便利さ・住民一人あたりの飲食店数など様々な指数を取りまとめランク付けしている。
◇ベスト15都市
南京・北京・深圳・広州・厦門・紹興・杭州・無錫・常州・徐州・泰州・南通・淮安・連雲港・宿遷
◇南京はなぜ1位なのか
 飲食店の質が高く、消費コストが低い
◇一線級都市は後位に
 北京・上海・広州・重慶・成都・西安
 理由は、料理の種類が比較的単一的で選択肢が少ない、経済レベルが低く飲食消費力にマイナス影響、
     評判が高い飲食店では、かなり長時間並ばなければならず、待ち時間コストがあまりにも高い

東北三省の引退老人:冬に海南島三亜へ移住増加       2016.06.13

寒冷の地、中国東北部で引退した人々が、亜熱帯の海南島で冬を過ごす動きが拡大している。
F氏は油田の町、黒竜江省大慶市出身。富裕層ではなく建設管理者をしていた年金受給者である。冬になると大慶から家族で三亜市へやってくる。最近はF氏以外にも他の年金生活者が三亜市にやってきて、6カ月間滞在して、夏になると東北部に戻るという。
 海南島に移住し、年間を通じ住んでいる年金受給者は、まだ10万人に満たない。彼らは三亜市に不動産を購入し、冬は三亜で過ごす。観光客と引退した人々のお陰で、三亜市の経済は2000~2013年の間に10倍以上に成長し中国全体の成長率のほぼ2倍となっている。
しかし、三亜市は、このお陰で社会環境(交通渋滞、医師不足による医療サービスのパンク、食品価格が高騰等)問題が露呈している。
 中国の60歳以上の人口は約2億2000万人。彼らが冬場に移動するのであれば、毎年200万人以上の年金生活者が移動することになる。大きな変化と各諸問題が起きて当然だろう。

海南島の地図 三亜市はこの島の南に位置する

中国初の上海ディズニーランドが開業         2016.06.16

中国本土初となるディズニーランドが6月16日、上海市にオープンした。
中国が世界第2位の経済大国に成長し、市民が買い物だけでなく、娯楽でも世界最高レベルのサービスを受けられる時代になった象徴といえるかも。
 上海ディズニーは世界で6カ所目、アジアでは東京、香港に次ぎ3カ所目となるディズニーのテーマパーク。面積は91ha、東京とほぼ同じ大きさ。建設費55億ドル(約5800億円)の巨費を投じ、5年間かけて完成した。運営は米ウォルト・ディズニーと地元企業の合弁会社が担う。
 園内は、ディズニーのキャラクターをあしらった六つのエリアで構成。中心部には世界のディズニーランドの中で最も高い城となる「魔法がかかった童話の城」がそびえ立つ。十二支のレリーフや中国建築様式のレストランなど独自色をちりばめ、中国の市民に親しみを持ってもらう工夫も凝らしている。
入場料:大人370~499元(約6000~8000円)。既にダフ屋が横行している噂もあり、チケット購入に注意が必要。
◇開園初日の出来事や評判
肉料理レストラン「老藤樹食桟」での出来事:「昼食時に、近くの大人2人が小さな子供を抱え、レストランの庭に向けて小便させていた」。
レストラン:園内に屋台も含め30カ所以上だが、高くてまずい。待たされる。
      七面鳥の足グリル:55元/本(約900円)
      子供向けピザ:冷凍品をチンしただけで60元/個(約1,000円)
入園に待ち時間2時間:荷物検査と身分証明書検査。
アトラクションで1~2時間待ち。
公式アプリでスマホに待ち時間が即時に表示される。 

上海ディズニーランド開園初日

香港日本総領事館が在留邦人に注意喚(異常気象災害)    2016.06.24

在香港日本国総領事館6.25発信
 中国各地で豪雨等の気象災害が発生し,洪水・冠水,土砂崩れ,堤防の決壊,竜巻・突風,雹,落雷等の被害が報じられているとし、在留邦人向けにメールマガジンを送信し注意喚起を行った。
・各地の気象局などの関係機関や報道などから常に最新情報を収集し、十分な安全対策を講じること
・万一災害に巻き込まれた場合、まず現地当局の指示に従って安全確保に努める
・そして在外公館及び日本の緊急連絡先へ連絡する
◇最近の主な被害(中国民生部発表)
○6月13日~17日:10省・市・自治区(17日民政部発表):浙江省、福建省、江西省、湖南省、広東省、広西チワン族自治区、重慶市、四川省、貴州省、雲南省)で約400万人が被災し、25人死亡、6人行方不明
○6月18日~23日:11省・市・自治区(23日民政部発表):江蘇省、浙江省、安徽省、江西省、湖北省、湖南省、広西チワン族自治区、重慶市、四川省、貴州省、雲南省)で約908万人が被災し、50人死亡、18人行方不明
○6月23日,江蘇省塩城市阜寧県(24日国家減災委員会、民政部発表)竜巻等により98人が死亡、846人が負傷