爆買い旅行

中国人が日本観光に来る、爆買いする理由は何か       2016.01.20

◇中国人が日本を訪れる2つの理由
 1)純粋に日本の自然や歴史・文化に触れたいという観光目的。
   東京や大阪だけでなく地方都市や北海道など観光エリアが拡大。
   挙句の果てに不動産購入する。
   中国人も温泉が大好きなので温泉地も人気ある。
 2)爆買いショッピングを目当てとするもの。
◇中国人の「爆買い」を支える要因
 1)為替レートが元高・円安になっていること
 2)日本の高品質・高性能の商品を買いたいという強い意欲があること。
 3)中国の税制に起因する内外価格差
   中国の現在の税制では、ある商品を中国で買うよりも、日本で買って持ち帰ったほうがかなり安い。
   日本が免税品対象品目を拡大。
◇訪日外国人1人当たりの買い物費用のランク(観光庁2015.7~9月調査)
 1位:中国(14.3万円)、2位:香港(8.5万円)、3位:台湾(5.7万円)
◇中国人が日本で高額品や贅沢品を買う理由
  中国で輸入品を買うと、商品に関税、増値税、贅沢品税がかかる。
  例:日本で1,000の商品が1,620円に。時計は約50%アップ。
  日本で免税品として買えば、それだけ安く買える。
◇自己消費以外に親戚、友人から頼まれて商品を購入する。
◇帰国後に転売する目的で購入する。
 これが爆買いに発展する。

来日中国人旅行者は、日本で何を買っているのか?    2016.02.03

株式会社マクロミルが訪日旅行者を対象に行った調査が発表されていたので紹介する。
日本前項で中国人旅行者が溢れているが、彼らの来日目的のなかで使う費用や購入商品を読んでみると驚きをかくせない。(レートは2015.12.09時点レート18.9円/元で計算)
〇中国人旅行者が日本旅行にかけた費用総額
  平均:27511元(約52万円) 最高額:35万元(約662万円)
〇滞在中に買いもので使用した金額
  平均:13510元(約26万円) 最高額:12万元(約227万円)
〇人気商品
 スキンケア商品、チョコレート、スナック・ビスケット、一眼レフカメラ、目薬、冷却材、頭痛薬など
 購入ランク品は下記画像を見て下さい。

Dot2016.02.03から引用

中国人の爆買い商品は、中国国内のツイッター、LINEで事前調査 2016.02.07

中国の春節(旧正月、8日)本番を迎え、“爆買い”訪日中国人旅行客であふれかえる日本だが、荷物を両手いっぱいに抱えて闊歩する中国人は、昨年、過去最高の499万人に。その目的は買い物だが、いったい彼らは何を“爆買い”しているのか。中国版ツイッターを詳細に分析し、作成された“爆買いランキング”から、動向を見る。
 ソーシャルメディア分析のホットリンク(東京)が昨年10~12月、中国版ツイッター微博や同LINEの微信(Wechat)などに投稿された「日本で◯◯を買った」との書き込み約70万件を解析。それらから「つぶやき」の多かった商品の順にまとめたのがトップ10ランキングである。
 爆買い商品は、今や女性化粧品やスキンケア商品、健康食品、目薬や17位のカシオ「G-shock」等がランクしている。温水洗浄便座、炊飯器は今や定番品となっている。(産経2016.02.07)

ホットリンクが発表したベスト10

中国:習近平が「爆買い」禁止令?           2016.02.08   

習近平政権が「爆買い」を阻止する措置に着手し始めたという。在北京ジャーナリストの李大音氏が解説する。(現代ビジネス2016.02.08)
1)中国は、一人5000米ドル以上の海外への持ち出し禁止だが、有名無実化。
  ところが2016年1月~空港で厳格に検査実施。
2)海外での『爆買い』に、帰国時の空港で厳格にチェック、どんどん課税。
  海外で免税品を多く買っても、中国に持ち込む際に高額の課税をされる可能性がある。
3)新たな法律「爆買い禁止令」も準備中
  年間10万元(約180万円)以上の買い物を海外でしてはいけないという法律。
  →『爆買い禁止令』。早ければ3月の全人代に提出、成立する見込み。
  習近平主席は、日本で爆買いしたお金が、中国に向けての鉄砲に使われる?日本軍国主義復活の手助けをしている?等に怒り心頭、『中国人なら中国の物を買って使えばいいだろう』と述べている」
4)旅行会社は「寒い日本より暖かい東南アジアへ」を宣伝
  『敵国を誉めるとは何事か』の批判が出て、『避寒遊、説走就走』(避寒の旅、思い立ったらすぐ行こう)という東南アジア向けの宣伝に変更。ビザ取得が面倒で寒い日本よりも、温かくすぐに行ける東南アジアに行こう。(バリ島があるインドネシアはビザ免除、シンガポールは10年ビザ、タイとベトナムも昨年11月に、ビザの大幅緩和へ)
5)大手国有企業幹部の話
  昨年末に某公司内で起こった「内部事情」では、「わが社の共産党の集会で、『私は贅沢な日本旅行を楽しんだ』『○○さんは日本旅行で買ってきた高価な物を自慢していた』などと、日本に関する批判が相次いだ。今後の反省として、『今後、日本ではなく、中国共産党の革命の聖地を旅行する』『日本へ行き高価なショッピングを楽しむ人が周囲にいたら注意する』などと決意表明した。
6)爆買い→並買いへ
  ラオックス本社経営企画部IR広報担当は、今年の春節には、昨年のような高額の福袋は置かない。中国人のお客様が高価なものより、安価な日用品を好む傾向が強まっているから。
このことから、日本に落ちる「爆買いマネー」も激減することが予想される。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
2月12日大連空港から南方航空便で関空に来た中国人朋友4人からの情報では、、大連空港出国時には、税関の対応は以前と全く変化なしだった。13日買い物に同行し梅田のヨドバシカメラやドラッグストアへ直行。やはり爆買いした。腕時計(5万円相当4個)、目薬50個、味噌、日本酒などであった。

訪日中国人観光客に人気が高い食べ物は?       2016.03.06

中国人観光客が日本観光でどんな食べ物が人気かを調査した会社の統計を見ると、以下のような統計結果が出ている。
第1位 寿司:全体34.2%(男20~30代:39.2% 40~50代:32.8%)
            (女20~30代:40.0% 40~50代:24.8%)
第2位 刺身:全体29.0%(男20~30代:26.4% 40~50代:36.8%)
            (女20~30代:33.6% 40~50代:19.2%)
第3位 お好み焼き:全体24.4%(男20~30代:28.0% 40~50代:18.4%)
               (女20~30代:24.8% 40~50代:26.4%)
以下、すき焼き(19.6%)鰻の蒲焼・鰻重(16.4%)鉄板焼き(14.6%)たこ焼き(14.2%)
焼き魚(13.8%、特に女40~50代で20,8%)そば・うどん(12.8%)ごはん・おにぎり(11.4%)
◇中国では古来、生魚や冷たい飲み物は身体を壊すことで敬遠されていたが、生活食文化の向上で刺身を食べる習慣が広がっている。しかし、これは沿岸部の富裕層だろうと思われる。  

中国人観光客が日本の朝食に感嘆の声           2016.03.14

中国の一般大衆の人々は、朝食として粥や、油条(細長い揚げパン)を食べ、豆乳を飲むなど、非常に簡素な食事内容である。筆者も中国各地へ旅行したとき、早朝に市内へ散歩し、その帰りに街通りにある庶民がよく使う店で粥や、油条を食べたものである。一般的に中国人の朝食は質素であり、栄養バランスはあまり取れていないと言える。このため、日本人の朝食に驚くのは無理もないだろう。
 中国メディアの「今日頭条」に「日本人の朝食を見るとびっくりする」と題したテーマで日本人の朝食について豊富な食材と栄養バランスが取れていると紹介している。
◇一般的な朝食として、まずお茶を飲んでから、解毒作用のあると言われる梅干し、次いで温泉卵、焼き魚、練り物、味噌汁、ごはん、納豆、漬物といった内容。
◇多くの家庭では和洋折衷で、パンや牛乳、サラダや果物なども食卓に上る。
◇1つ1つの食材は量は少なくとも栄養バランスに優れた内容である。
◇日本人の朝食は、「視覚で楽しめる」と。小皿や小鉢などに多くの種類のおかずが出されるので、「食器に対する審美観が養われる」ほか、量は多くないものの満足感を覚えやすく、全部食べても腹7分か8分に抑えられ、「食事のとり過ぎを避けられる」という利点もある。

爆買い格安ツアーの実態は?              2016.03.30

中国人観光客の動向を詳しく調べていると、自由度を極端に縛られ、ひたすら買い物をさせられる、という”格安ツアー”に疲弊している現状が見えてくる。
 6日間の滞在で約7万円の例では、旅行代理店が普通に商売をすれば間違いなく赤字。そこで、中国人向けのビジネスモデルが横行している。
①免税店やドラッグストアなどと交渉し、客を送り込む代わりにキックバックを払ってもらう。
②日本人が見たこともない怪しげなパッケージのサプリメントや、明らかにバッタものの金ネックレスを数万円で買ったと見せられる。
③「私はこんなに苦労して皆さんをご案内しているのに…。私の生活は皆さんにかかっている」などと意味不明な説得をして、半ば強引に買い物をさせる手口。
④パスポートはガイドが一括管理するために取り上げる。「失くしたりしないため」という理由もあるだろうが、自由に行動をさせないように縛る意味合いも大きい。ツアー側からすれば、自由に行動などされては困る。あくまでも、キックバック契約をしている店舗で買ってもらいたいから。
⑤最初の数日間、買い物から遠ざけることで、お客たちは「買い物に飢えている」状態にさせる。そこで3日目にして、ようやく銀座へ連れて行く。
 以上は、一例だが、中国人経営の店へ、中国人ガイド(偽ガイドもいる)が中国人観光客を引き入れ、キックバックするスタイルを、どのように思いますか? 
日本の店舗経営者は、売り上げが増えればどんな手段もかまわないだけでは、いずれ外国人観光客に”そっぽ”を向かれるだろう。ここは日本だ。日本に対するイメージがこわれないことを祈る。

中国が海外での爆買いにブレーキ 関税引き上げ       2016.04.19

中国政府は4月8日、海外で購入した商品に課す関税を引き上げた。国務院(政府)関税税則委員会は3月に、4月8日から輸入品について、新たな税率を採用すると発表していた。
中国人観光客が日本などで大量の買い物をする「爆買い」に歯止めをかけ、低迷する国内消費を促す狙いとみられるが、中国人の爆買い減少となれば日本の百貨店など小売業の売上に対する影響が懸念される。
中国財政省:
 高級腕時計の関税率:30% → 60% 酒や化粧品などの関税率:50% → 60%
中国国内の国際空港では8日から、輸入品の検査が強化された。関税の変更は周知徹底されていなかったもようで、中国の短文投稿サイト「微博」には、空港で「多額の関税を支払わされた」などの声が寄せられている。
また4月18日付け新華網では、これを知らなかった一部の中国人観光客は上海や天津などで、税関検査の前に、課税率が高い酒や化粧品を空港内に捨てるなど、ゴミとなった高価な商品が散乱。なかにはスーツケースごと捨てるなどしており、空港係員が掃除に走り回るなどの光景がみられていると掲載している。